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顎関節症ってどんな病気?
【顎関節症とは】
顎関節症は、「顎の関節や咀嚼に関連する顎周囲の筋肉の痛み」、「顎を動かすと音がする」、「お口が開かない」などの主要症状がある障害とりまとめた病名です。
その中には、以下の4つが含まれています。
①顎を動かす筋肉の痛みを主な症状とするもの:咀嚼筋痛障害 ②顎関節の痛みを主な症状とするもの:顎関節痛障害 ③顎関節の中の関節円板(顎関節の存在するクッションの役割を担う組織)のずれが生じるもの:顎関節円板障害 ④顎関節を構成する骨に変化が生じるもの:変形性顎関節症が含まれています。
【顎関節症の発症頻度】
厚生労働省の歯科疾患実態調査によると、比較的若い年齢から、顎関節の雑音や顎関節の痛みを自覚しており、多くの方に顎関節症の疑いがあることが報告されています。
【顎関節症の原因】
顎関節症の原因は不明なことが多いです。実際には、日常生活を含めた環境因子・行動因子・宿主因子・時間的因子などの様々な因子が重なり,これらの因子が一個人の許容量を超えた場合に発症すると言われています。
【顎関節症の治療方法】
顎関節症の症例分類に応じて、日本顎関節学会より発表されている診療ガイドラインを基に治療方法を検討します。具体的には、スプリント療法(マウスピース)、薬物療法、理学療法(咀嚼筋マッサージなど)が挙げられます。
【まとめ】
顎関節症の多くは、正確な診査・診断のもと、適切な治療やセルフケアにより症状の改善に向かうことが知られています。しかし、顎関節症の症状は、別の疾患でも自覚されることがあるので注意が必要です。そのため、顎関節の治療を行っても、症状の改善が見られないようであれば、専門期間での診察をお勧めします。
参考文献:一般社団法人日本顎関節学会 編 顎関節症治療の指針 2020