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根管治療の成功に必須の処置 ~ラバーダム防湿とは~

ラバーダム防湿とは、ゴムのシートを治療する歯に装着することで、治療する歯だけを隔離し、唾液などから細菌の混入を防ぐ方法です。

【ラバーダム防湿を行うメリット】

①根管の中に唾液や細菌が入る事を防ぐ ②殺菌力の強い薬液などがお口の中へ入るのを防ぐ ③器具や材料などの飲み込み等を防ぐ ④舌や頬を器具で傷つけるリスクを減らす ⑤治療する歯だけが明示されるため、治療が効率よく行える

【ラバーダム防湿を行うデメリット】

①ゴムのシートでお口が塞がるため、鼻づまりなどの症状があると呼吸がしづらい ②治療中お口が空いたままになるので、顎が痛くなることがある

【アメリカ歯内療法学会のガイドライン】

2010年のアメリカ歯周病学会において、ラバーダム防湿について以下のように明記されています。
『患歯のラパーダム防湿を行うのは非外科的歯内療法において必須のことである。歯内療法の最も重要な目的が根管系の消毒であることからも、ラパーダム防湿にて 口腔内固有の細菌が根管治療中に混入するリスクを軽減すべきである』
つまり、根管治療では無菌的に治療することが重要なため、ラバーダム防湿は根管治療の成功率を上げるために、非常に重要で必須の処置といえます。

引用: AAE position statem ent on dental dams. 2010.

【ラパーダム防湿の使用率】

現在の日本におけるラパーダムの使用状況に関して調査した研究があります。根管治療時にラバーダムを必ず使用するのは、日本歯内療法学会の専門医(根管治療の専門医)で60%であり、一般歯科医師では14.1%でした。

一方、アメリカではラバーダムを必ず使用しているのは、歯内療法専門医で92%、一般歯科医師で59%であり、いずれにおいても日本より高い水準で使用されています。
日本も過去の研究報告と比較すると、ラバーダムを使用する割合は増加しましたが、まだ全体的なラバーダム使用率は低いのが現状です。

浅井知宏ら 日歯内療法誌42(3) :166-173 2021.
Whitten BH et al. J Am Assoc 127:1333-1341 1996

【まとめ】

ラバーダム防湿は、根管治療の成功率を上げるために非常に重要な処置です。当院では、根管治療時には必ずラバーダム防湿を行っており、また他の治療時にも必要であれば使用しています。根管治療でお悩みの方は、ぜひ当院までお気軽にご相談ください。